池田思想の源流『若き日の読書』を読む

第21回ペスタロッチと『少年日本』

 この原稿は筆者は病室で書いている。筆者は、六月二十七日に東京女子医科大学附属病院(以下、女子医大)で腎臓移植手術を受けた。

 手術は成功した。

 筆者の場合は生体腎移植でドナーは妻だ。

 ただし、その直後に実に不思議なことがあった。   

    「南無妙法蓮華経」

    「南無妙法蓮華経

    「南無妙法蓮華経」

 という題目がゆっくりした声で三度聞こえてきた。男性の低い声だ。筆者の手術中、多くの創価学会員が題目を送ってくださった。

 その誠意が筆者の心に感応したのだと思う。

  題目が聞こえてきた後、知り合いの創価学会員がたくさん出てきた。大阪の女性部の方から「佐藤さん、あんたは今世はキリスト教徒でいいよ。いずれ私たちの仲間になるのはわかつているんだから」と言われたことを思い出した。筆者はその女性部の方に「私はキリスト教から改宗することはないと思います。私は他宗の信者ですが、創価学会員の価値観、生命観、人間主義は正しいと考えています。創価学会の広宣流布、世界広宣流布を妨害する勢力とは私は戦います。それに私は池田大作僧が学会第三代会長を心の底から尊敬しています。だから朝日新聞出版から『池田大作研究』を上梓したのです。」などと詳しく説明している。

 

 今回は、術後の痛みがまったくなかった。麻酔医の菊池先生の見事なケアのおかげだ。と同時に痛みがないようにと同志社大学神学部の友人たちと創価学会の友人たちが祈ってくれたことが、大きな効果を上げたと考えている。

 腎移植手術が成功し、筆者の寿命が延びたのも、この世でやるべき使命がまだあらからだと受け止めている。やりたいことはいくつもあるので、少し時間をかけて整理したい。

 驚いたのは、手術後二日目に、体感が透析を導入する三年前に戻ったことだ。筆者の生命力を創価学会員が強めてくれたことだと思う。この恩義に報いることも筆者にとって重要な課題だ。まず、日蓮大聖人の『報恩抄』を勉強してみようと思う。

2023.9.22